私は、大学時代の夏休みに1カ月間アメリカで語学留学を体験しました。一番の思い出は、世界各国の留学生との交流の中で互いの文化を知れたことです。
日本・韓国・中国・台湾などのアジアを始め、ドイツ・イタリア・スペイン・フランスといったヨーロッパ、そして南米のチリ出身の人たちがいました。授業だけでなく同じ寮で生活を共にしたことで結束が強まり、本当に家族のような存在になることができたのです。寮ではルームメイトと一緒に授業の復習をしたり、みんなでトランプをしたり、毎晩とにかくよく集まっていました。だるまさんが転んだや指すまなど、日本の子供たちがやるような遊びを紹介したときは、みんなすでに大学生以上の大人でしたが大笑いで楽しんでいました。
韓国人留学生が主催した野外での焼き肉パーティーでは、兵役を体験した男の子たちがサバイバル術を教えてくれました。イタリア人のスタイリッシュな立ち振る舞いや洗練された食文化にはうっとりしました。また、チリ人の男の子に口説かれ、ラテン系の積極性に驚かされたのはいい思い出です(もちろん断りました)。女の子同士では恋愛話もよくしていました。実際に私たちの中からカップルも誕生し、みんなで祝福したのを覚えています。
国籍や文化を越えて留学生同士ここまで仲良くなれた理由は、英語やアメリカ文化を学びたいという共通の目的があったからだと思います。
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